山颪 第二話 美食の寺(12/17放送)
榎木津礼二郎 僕(本島) 益田龍一 関口巽
佐々木蔵之介 田口浩正
石井正則
上杉祥三
あらすじ
僕は中野に住む京極堂さんを訪ねました。そこには榎木津さんの下僕中の下僕――関口さんと一緒に、以前事件を通じて知り合った常信さんという和尚さんがいました。常信さんは根念寺の跡取りの古井亮沢(ふるいりょうたく)という同期の僧侶に十八年ぶりに電話をかけたのですが、亮沢のお父上の亮順と名乗る方がお出になられて、亮沢は亡くなった、と・・・しかし常信さんは、その後、亮沢を見たという人と会ったのです。また、その根念寺は今や美食家の間でも評判の薬石茶寮(やくせきさりょう)になっているのだそうです。
その一方で、探偵・榎木津礼次郎はヤマアラシを探しています。今回は藤堂公丸(とうどうきみまる)さんという元伯爵が書画骨董を山のように盗まれた際、一緒に持っていかれたヤマアラシなのです。
トゲトゲが見たいのだそうです・・・

収録風景
「百器徒然袋」の智嚢
『山颪(やまおろし)』とは
山颪とは、江戸時代中期の画家、鳥山石燕(とりやませきえん)が描いた画集『百器徒然袋』の中に登場する、ヤマアラシをモデルにした妖怪のこと。
石燕はこの妖怪・山颪の絵の下に次のように書いています。

『豪猪(ごうちょ)といえる獣あり。山あらしといいて、そう身の毛、張り巡らし、この妖怪も名と形の似たるゆえにかくいうならんと、夢心におもいぬ』。

豪猪っていうのは 形はイノシシだけど全身がトゲに覆われたヤマアラシに似ているものすごい形相の妖怪ってことなのです。
でもこの山颪は人間に災いをもたらす妖怪ではなくて、縁起のいい厄落としの妖怪として創作されました。
山颪はともかくとして、皆さん、本物のヤマアラシを見たことがありますか。
大きなものは体重が三十キロほど、敵に遭うと長い尾を振ってカラカラと音を立てて警告して、体のトゲを立てて後ろ向きに突進し、トゲを突き刺すという荒技を使うのです。
すごいですねえ。確かに礼二郎さんじゃないですけど、そのトゲトゲちゃん、ちょっと見てみたいですね。