| 若い人達の正規雇用が減っていますが、仕事自体はありますよね?
「仕事は、先程言いましたように『ワンコール・ワーカー』という形でもありますし、求人雑誌が溢れているのを見ても解りますよね。
ただ求人内容が非常に細切れで、劣悪だという事なんですね」
労働条件とかセーフティ・ネットの整備とかが遅れているわけですね?
「そうですね。国もね、フリーターとかNEET(仕事についておらず、教育や職業訓練を受けていない若者達)対策という事で、色々な就業支援をやっているんですが、まだまだ不充分だと思うんですよ。問題は、やっぱり、履歴書をこう書いたら良いとか、パソコンの技術を磨いたら良いとか、面接の技術が上手になれば良いとか、そういう事じゃないと思うんですよ」
国がやっているのは、そういう事ばっかりだと?
「それが多いですね」
国が、『ジョブカフェ』という若者の就職支援センターを開いていますね?
「35歳以下の人しか入れないんで、私はもちろん入れなくて直接知らないんですけど、経験者に言わせると、『具体的な仕事を斡旋してくれるわけでもないし』と言っていますね」
履歴書の書き方というような事だけですか?
「そうですね」
『ジョブカフェ』でそんな事、必要ないですよね?
「不必要とまでは言えないと思うんですが、もっとやる事はあるんじゃないかと思うんですよ。
細切れで不安定な、労働基準法すれすれの求人が野放しになっている。ハローワーク(公共職業安定所)を通じても、そういう会社の求人が圧倒的に多いんです。国としてやらなければいけない、やれる事はね、そういうところに、労働市場とか求人の中身を改善していく指導とかをしていかないと」
ルールの整備と徹底ですね?
「そうですね。セーフティ・ネット(雇用保険等の社会保障制度)的なケアとか、そういう事をしないとダメだと思うんですよ。
同時にね、労働者の権利の周知をしないといけない。
例えば、私達の電話相談でもあるんですが、『明日から来るな』『来なくても良い』と言われて解雇されるんですが、労働基準法という法律で、無条件に急にクビを切った場合は、解雇予告手当てという事で、30日分の給料を払わないといけない決まりになっているわけですよ。最低30日ですよ。
それから、時間外手当、いわゆる残業代の未払いで働かされてもね、25%以上の割り増し賃金が正当な権利として貰えるんです。雇っている方は、払わないといけないわけです。
それから、『うちの会社には、年休(年次有給休暇)なんか無いんだ』と言われたという相談をよく受けるんですけども、これも国の法律でね、正社員はもちろんパートでも派遣でもね、半年以上働いたら、請求さえすれば、誰でも取れる権利なんです。
それらを知らない人が多いんです。だから、労働者も若い人達も賢くなって欲しいし、国もそういう事にメスを入れて、労働者を支えて欲しい。そういう行政をやって欲しいんですよ」
現実は厳しいですけど、自衛と言うか、道はまだありますよね?
「そうですね。私も団塊の世代ですから、働く20代の息子や娘を持っているんですが、そういった人達の声も聞いて、親である私達も生き方を変える、見方を変える、フリーターやパートや、若者に対する見方を変えていかないと、若い人達の未来は危ないと言うか、未来は無いと思うんですよ」
内藤さんは、組合活動を通じて若い人の声を聞いていく?
「私達の労働組合が、社会的に認められる事も大事なんですが、若い人達の闘い、手助けを積極的にこれからもしていきたい。非正規労働者、パートやフリーターの専門店みたいな感じで、積極的にこれからもやっていきたいと思います」
|