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お米ですが、今年は非常に作付けが良いということで、たくさん取れるという見方が出てきています。われわれ消費者にとってはおいしいお米がたくさん取れて良いなと思うのですが、作る方、生産者はそうは言っていられないというところで?
「いま、生産調整・減反政策をやっていまして、水田面積が大体260万ヘクタールから、270万ヘクタールくらいあるのです。そのうちの100万ヘクタール以上を生産調整、お米を作らないという政策をやっているのです。
去年、同じく価格が落ちたので、生産調整を強化すると。100万ヘクタールを10万ヘクタール追加して、110万ヘクタールで(生産調整を)やろうとしているのです。ところがものすごく、官民挙げて生産調整の強化ということでやっているのですが、実は追加分の7割しか達成できていない、ということで過剰作付けがあるのです。要するに生産者としてもう、減反政策を守らない人が増えてきている。
さらに今年は豊作で、作況指数というのは100が平年作なのですが、102くらいになりそうだと、2%くらい上回りそうだということなので、相当作り過ぎることになるだろうと、そうすると、市場経済に任せると値段が下がると」
減反政策が始まったというのは1960年代?
「(1960年代)の後半ですよね。本格的に始まったのは1970年です。」
それからずっと進めてきて、お米の価格を維持するために作らない田んぼを増やした。いわゆる休耕田を増やしたということですね?
「昨年からこの減反政策というのは、誰のためにやっているのかと。要するに価格を高く維持するという政策ですから、消費者のためではないですよね。
では生産者のためだろうと。生産者・生産者団体が責任を持ってやるのが筋だろうということで、農協・生産者団体に実施をゆだねたわけです」
ところがそれは数字的にはうまくいかなかったと?
「農協自体のシェアというのは5〜6割くらいしかシェアを持っていないのです」
取れた米をすべて集めるという部分でいうと全体の6割と?
「したがってこれはカルテルですから、本来でいえば独占禁止法違反なわけです。そのカルテルを、生産調整ですから供給を制限しましょうというカルテルをやろうとしているのですが、そのカルテルというのはほとんど100%くらいの生産のシェアがないとうまくいかないわけです。
5〜6割しかもっていないところがカルテルをしようとしたってうまくいくわけがない。これは当たり前のことだと私は思いますね」
実際に値段的なことを言いますと、1俵=60キロの単価で国はどれくらいのお金を農家に対して渡していたということになるのですか?
「これは食糧管理制度(食管制度)というのが、昭和17年(1942年)からずっと1994〜95年くらいまで続いていたのです。これは政府が米の値段を決めていたわけです。
このときが大体、最高60キロ(=1俵)2万円を超えていたのではないかと思うのです。ところが食管制度を廃止したというところから徐々に下がり始めて、いまは基本的には60キロ1万4〜5千円くらいの水準まで下がっているということです」
60キロ1万4〜5千円だと、燃料費、肥料がいま、高騰していますよね。とてもこれはまかないきれないという額でしょうか?
「必ずしもそうとは言い切れないです。生産者にもいろんな生産者がいますから、たしかに極めて零細な、兼業農家ですね。本当はサラリーマンだけれども、週末だけ農業をやるという人は、規模が小さいわけです。
規模が小さいし、そういうサラリーマン農家の場合は土・日しか時間がありませんから、たとえば雑草が生えたとすると、雑草をなくす・駆除するために何をやるかと言いますと、農薬をまくわけです。
ところが、専業農家の人は月〜日曜日まで労働時間がありますから、労働で雑草・害虫をうまく管理する。だから、農薬に依存しない農業ができるわけです。しかも規模がでかいですからコストも低いわけです。たぶん6千円くらいでできると思うのです。そうすると十分やっていける」
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