藤藪庸一さんと亜由美さんのお2人にお話をうかがってまいりますが、このたびグループホームを立ち上げようということになっているそうですね?
藤藪さん「はい。グループホーム、それは、年齢は高齢者が増えているからですけれども、いま現在でもうちはグループホーム化しているように感じています。できれば高齢者だけではなくて、学生というか、中学生、高校生で、やはり家でなかなかうまくいかない、そういう子達を預かれる下宿屋さんというか、学生寮みたいなものを始めていきたいと思っています」
奥様の亜由美さんにもうかがいますが、いつごろを目指しているのですか?
亜由美さん「そうですね。できれば来年の3月ごろから下宿屋のほうはオープンしたいなと思っています」
どういう(下宿屋)、子どもを中心に受け入れるということですか?
亜由美さん「いまのところ大人に関してはすでに形ができているので、本当に緊急一時避難的に、私たちがお手伝いして、支えていくというような形はできているので、次は中学生や高校生で、本当にあるとき、苦しい時期を、ちょっと親元を離れることで学校生活を維持することができたり、そういう役割を果たしてあげられたらいいかなと考えています。
最初は、いま、国のほうで考えていらっしゃる、ファミリーホーム構想という、里親を中心にした小規模のホームを運営するとか、あるいは自立支援のグループホームを作るとか、いろんな方法があるかなと考えていたのですけれども、それを利用するといろいろな制約を受けることになるので、まずは下宿屋という形で、親御さんの理解を得て、親御さんからお子さんをお預かりできるような下宿屋がいいかなと」
藤藪さん「月曜日から金曜日までとか、週末は家に帰るとか、そういう形で考えています」
ちょっと話を戻したいのですけれども、下宿屋とおっしゃった。なかなか家庭がうまくいっていない子どもさんを中心に受け入れる施設を作りたいということなのですが、どうしてそういうことになってきたのか、いきさつを伺いたいのです。
藤藪さん「いきさつは、僕らはもともと子どもの家庭環境とか、幼児期の成長段階で『欠け』をもっていると、自殺につながると考えてきました。そこで、小学生の勉強の助けをするためのクラブとか、自然体験教室とか、そういったことをやってきたわけですが、僕らが抱えている問題が小学生だけはなくて、小学生だけでは解決しなくて、中学、高校と引き継いでいる子どもたちもいると最近わかってきて。わかってきたというか、前から感じてはいたのですけれども、そこにも手を伸ばしていかなければならないなと、広げていかなければならないなと感じるようになって、それで中学生、高校生、勉強をしっかり考えてみて、義務教育は中学生で終わりますので、とにかくそこまではしっかりと学業をやって、社会に出て行く下準備というか、土台を作れるようにしたいなと思っているのです」
亜由美さんと藤藪牧師も、もちろんお子さんがいらっしゃって?
藤藪さん「はい、います」
亜由美さん「この下宿屋をやりたいと考え始めたきっかけには、自分の子供だけではなくて、お預かりしている里子とのかかわりも大きかったと思います。私たちが特別なことをするのではなく、家庭生活を安定させてやるだけで、子どもたちが本当に変わっていくのですね。
それを見ていると、親たちの側、大人たちの側ではそう考えていなかったけれども、子どもにとっては穏やかな安定した家庭生活が、すごい力になっていることがわかってきて、そうだとすれば、いま、しんどい状況にいるお子さんたちも、ある程度、家でそれができれば一番いいのですけれども、ある意味思春期で家族と一番難しい要素もあるので、一回家を離れてみて、そこで家庭生活がある程度落ち着くと、子どもたちが将来のために学校で力をつけるというようなことに、力を使えるような状況が生まれてくるのではないかなと考えて……」
藤藪さん「そうだね」
亜由美さん「考えるようになったのですね」
|